ハーフの子供を持つ家庭でしばしばトピックにあがるのは「言語問題」。周りからも「家ではどっちを話してるの?」とよく聞かれるし、夫婦でもこれから息子と話をする時に、どうしたらいいのかという話をよくしている。
うちでの現状はノルウェー語と日本語がおおよそ2:8ぐらいで息子に話されている。夫は息子にノルウェー語で話しかけて、私は日本語で話す。3人で話す時は日本語。私はノルウェー語が話せなくて、夫はペラペラなので、どうしても家の中でのウエイトは日本語が多くなる。
生まれる前や生まれてすぐは、夫と私の話し合いで、英語を取り入れようと考えたこともあった。これはどちらかといえば私の考えが強かった。英語は世界共通言語。これまでありとあらゆる場面で英語がもっと流暢に話せたらいいのに・・・と思いながら生きてきた私にとって、小さい頃から息子に英語脳を発達させることは息子の将来を考えてるとプラスにならないわけがない。英語がネイティブ並みに話せる夫と、日常の会話は大丈夫は私がいる家庭で英語を第一言語として息子にインプットさせてアウトプットもしてもらうことは私にとっては楽なことではなかったが、息子のためなら頑張ろう!とも思っていた。しかし夫の考えは少し違っていて、
ノルウェー語は世界でも400万人しか話さない希少言語で途絶えさすのはもったいない。ノルウェー語と英語は似てるから英語はそのうち話せるようになるよ。息子にはノルウェー語を理解して欲しい!
英語の習得はあまり難しくないと思っている人の言い分であることは一目瞭然で、英語学習は努力が必要であると考える私とは考えが違うことが分かる。
ノルウェー人は子供からご老人まで(中には話せない人もいるようだけど)大体の人が英語を流暢に話すことができる。なぜか理由を聞くと小学校の頃から英語の媒体に触れたり学校でも習ってきたからと言われるけど、それは日本もそうなんだけどな、と思うけど確かにノルウェー語と英語は構造や単語も似ているものもあるから学びやすいというのは一理あるかもしれない。
自分の母国語を学んで欲しいという夫の気持ちもわかるし、日本で英語を流暢に話せるようになるのがいかに難しいかを知ってる私の気持ちもわかって欲しい。何度も話し合いをして、英語は少し置いておいて、まずはノルウェー語を頑張ってみようということになった。
よくメディアにはバイリンガルの人が映るけど、私は子どもをどちらの言語も完璧にマスターさせるためには親が相当努力をして、環境もバッチリ整っていてという状況でなければかなり難しいと思っている。完璧なバイリンガルの人が目立っているからそれが当たり前だと思われるが、片方の言語は理解はできるが話すことはできないとか、片言しか話せないとかそういう状況が普通なのではとか思ってしまう。
だからと言って最初から諦めたくはないので、とにかくコツコツ地道に話しかけることと、子どもに言語について興味を持ってもらうことも必要なのかなと思っている。
モノリンガルで、見た目はバリバリのハーフは周りから一つの言語しかできないことを「もったいない」「なんでなのー?」となどと言われると、特に思春期の頃は傷つくことも多いと聞く。結果モノリンガルになってしまったとしても、なるべくそうならないように親も努力をし続けることが大事なのではないかと思っている。
息子は今どれだけノルウェー語をわかっているかはわからない。保育園ではもちろん日本語オンリーだが、自宅ではNETFLIXやYou Tubeはノルウェー語のものしか見せたことはないし、夫は在宅勤務なのでいつも自宅にいて息子にはノルウェー語で話すため、決してノルウェー語のインプット機会は少なくはないと思っている。その甲斐あってか、食事前のエプロンを持ってきて、とかここに座ってと夫がいうと指示に従うので、少しは理解できていると信じたい。
1歳半検診では言葉の数が少ない(息子は宇宙人のような言葉はたくさん話すけど、まだちゃんとした言葉はバイバイしか言わない)ため微妙に遅れ気味?と言われたので、「言語を日本語に統一すべき?」とか一瞬考えたけど、今ノルウェー語を諦めるのは勿体無いと思うし、今発達の遅れを判断するのは早いと思っている。
私も夫任せにするのではなく、努力が必要。息子と一緒に少しずつノルウェー語を学んでいて、よく息子に言っているフレーズはわかるようになってきた。
Er du sulten?(お腹空いた?)
Er du tørst?(喉乾いた?)
skifte bleie(おむつ変えるよ〜)
dusj (お風呂だよ〜)
焦らず、息子のペースに合わせて少しずつわかってくれたらいいな🙂
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